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株式会社 吉谷機械製作所

セルフ・キャリアドック
2021年度(令和3年度)

掲載日:2022年3月30日


キャリア形成支援の取り組みから組織課題を把握
人事制度の改革をすすめ、より働きやすい風土づくり



活用テーマ セルフ・キャリアドック

所在地 鳥取県鳥取市

業種 製造業

事業概要 消防自動車等の設計・製造・販売

設立 1927年8月8日

資本金 3,600万円

従業員 78名(2020年3月現在)

貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください

向上心を育み、成長を感じながら、夢を持って働くことができる人材を育成する

<経営理念>
「人々の笑顔のため、安心・安全を届ける」

<人材育成方針>
「モノづくり」は「ヒトづくり」であると捉え、常に社員に成長の機会を与え、向上心を育み、進化しながら夢を持って働くことができる人材を育成する

<求める人材像>
1.謙虚且つ誠実に、常にお客様の立場から思考・立案することで信頼関係を築く
2.質の高い価値を生み出すため日々の努力を積み重ね、技術とサービスを高めていく
3.目標達成に向け強い信念を持ち、チームワークを大切にし、失敗を恐れず挑戦し続ける
4.日々の目的、目標を明確にし、ルールを守り、価値ある仕事を行う
5.自己投資を継続し、人間力を高めることで、地域社会に求められる人財になる

セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください

・一人ひとりがキャリア形成について自律的に考える機会を設ける
・人事制度・人材育成施策の見直しによる働きやすい風土づくり

<試行導入の経緯>
消防自動車は1台1台がオーダーメイドの受注です。業界内の厳しい競争に勝ち抜くためには日々新しい技術の開発が不可欠です。若い技術者の新しいアイディアを製品開発に活かすために、人事制度の改革に取り組んでいました。改革を進める中で、社員のモチベーションアップにつながる施策について検討していたところ、島根・鳥取キャリア形成サポートセンターから、セルフ・キャリアドックの導入について提案を受けました。一人ひとりがキャリア形成について自律的に考える機会を設けることで、モチベーションの向上にも繋がること、セルフ・キャリアドック導入により、組織のキャリア形成支援に取り組む上での課題把握にも繋がると考え、試行導入の実施を決めました。

<試行導入の目的>
人事制度や人材育成施策を見直すなど人事制度の改革を進めていく上で、キャリア形成支援の取り組みにより組織課題を把握し、より働きやすい職場づくりを目指したい。

今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか

事前ガイダンスセミナーで社長から今回の取り組みを説明し、ジョブ・カードを活用したセミナーとキャリアコンサルティングを実施

<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>
幅広い年代が働く組織の中で、年下上司・年上部下間での遠慮といったコミュニケーション課題を少なからず感じたり、また、将来の自分の姿を描きにくいなど今後のキャリア形成について憂慮する声がありました。そうした課題や人材育成についての施策を経営層と管理職で共有し、組織として取り組んでいく必要があると思いました。そこで、今回の試行導入の実施については、若手層(入社5年目)とベテラン層(50代以上)の計16名を対象としました。事前のガイダンスセミナーでは、社長から今回の取り組みの趣旨を説明し、島根・鳥取キャリア形成サポートセンターの講師によるジョブ・カード作成のガイダンスセミナーを実施しました。ジョブ・カードを作成することで自己理解が促され、その後、キャリアコンサルティング面談を実施しました。

取り組む上で工夫した点を教えてください

事前に資料配布し、内容の確認と準備を周知。グループワークにより、社員同士の活発なコミュニケーション機会となった

<取り組む上で工夫したこと>
こうしたキャリアを考える研修は初めてだったので、事前にジョブ・カード活用ガイドを配布して内容の確認と記入できるところから準備をするよう周知しました。当日のガイダンスセミナーは、自己理解のワークを各自が記入した後、グループで大事な価値観についてお互いに発表をしました。なかなか普段会話することのない社員同士で共有しあえたことで、コミュニケーションの活性化が進んだ様子が見られました。
キャリアコンサルティング面談の実施にあたっては、島根・鳥取キャリア形成サポートセンターのキャリアコンサルタントを2名ずつ手配頂いたことで、1日に6名ずつの面談を行い、セミナー後、短期間で全員が面談を受けることができました。

今回の試行導入で、どのような効果がありましたか

・一人ひとりが今後のキャリア・プランを考える機会となった
・フィードバックにより組織の課題や今後の施策の必要性を再認識

<セルフ・キャリアドックの効果>
【従業員の声】面談後のアンケートには「自分の考えを話せる機会をもらって嬉しかった」「自分の意見を聞いてもらい、それに対するアドバイスに気付かされるところがあった」など有益な時間を過ごせたとの声がありました。それぞれが自分の課題を整理したり、キャリア・プランについて考えたり、やりがい等の価値観を明確にする上で効果的だったようです。
【経営層の声】実施報告会での導入コンサルタントからのフィードバックを受け、経営層から「現場も同じ問題意識を持っていることが確認できた」「会社に対するエンゲージメントが予想よりも高くて驚いた」との声がありました。セルフ・キャリアドックの試行導入によって、経営層と社員が課題を共有して解決に向かって進めていく上で有効な取り組みであることを実感することができました。

今後取り組みたいことを教えてください

セルフ・キャリアドック本格導入に向け、多様な研修の実施と社内でのキャリアコンサルティングの体制づくりを検討

<セルフ・キャリアドックの企業内の定着に向けての取組>
今回のセルフ・キャリアドック試行導入により、社内でのキャリア形成支援の取り組みの効果と必要性を知ることができました。集合研修に加え、キャリアコンサルティングを実施することで、より一人ひとりの自律的なキャリア形成を促進し、より中長期的なキャリア形成を育める社内風土づくりと組織の活性化を図っていく方針です。今後は、下記のような施策の実施を検討していきたいと思います。
・管理職以上を対象としたキャリアコンサルティング研修
・初任管理職を対象としたマネジメント研修
・新入社員を対象としたキャリアコンサルティング研修
・中堅社員を対象としたキャリアコンサルティング研修
・社内キャリアコンサルタントの育成と実施体制づくり 等

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